物件概要

種別
一戸建て(4LDK・土地165㎡・建物115㎡)
所在地
福岡市早良区室見
築年数
築28年(木造2階建て)
売却理由
老後の住み替え(ダウンサイジング)
住宅ローン
完済済み
担当
臼杵 昇平

S.M様ご夫婦のケース

S.M様は68歳。奥様と2人暮らし。お子様2人はそれぞれ独立し、福岡市内と東京に住んでいます。室見の一戸建てに35年近く住んできましたが、「庭の手入れが体にこたえるようになった」「2階にはほとんど上がらなくなった」ことがきっかけで、住み替えを検討し始めました。

「最初は漠然と『マンションもいいかな』くらいでした。でも周りに相談すると『もったいない』と言われるし、子どもたちも『実家がなくなるのは寂しい』と。結局半年ほど何も動けませんでした」

S.M様(68歳)

最終的にBase-upにご相談いただいたのは、屋根の塗装の見積もりが120万円だったことがきっかけでした。「この先も100万円単位の修繕を繰り返すのか、それとも住み替えに充てるのか」——具体的なお金の話が、判断を動かしました。

最初に提示した「2つの選択肢」

臼杵が最初にしたのは、「住み続けた場合」と「住み替えた場合」の10年間のコスト比較を数字で見せることでした。

選択肢A:住み続けた場合の10年コスト

修繕費(屋根・外壁・設備 10年分)約400万円
固定資産税・都市計画税(10年分)約150万円
庭の手入れ・外注費(10年分)約80万円
火災保険・光熱費増分約120万円

合計約750万円

選択肢B:住み替えた場合

一戸建て売却(査定額3,200万円
売却費用(約5%)△ 160万円
マンション購入(中央区2LDK想定)△ 2,400万円
購入諸費用(約7%)△ 170万円
引っ越し・処分費用△ 80万円

手元に残る余剰資金約390万円
管理費・修繕積立金(10年分)△ 約300万円

住み続ければ10年で約750万円が出ていく。住み替えれば390万円が手元に残り、マンションの管理費を払っても10年後の収支はほぼ同等。しかも修繕の段取り・庭の手入れ・2階の階段から解放される

この数字を見たS.M様は、「もっと早く相談すればよかった」とおっしゃいました。

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売却の経過 — 「仮住まいなし」で成功した段取り

内覧前の撮影準備

住み替えの最大の課題は、売却と購入のタイミング調整です。S.M様ご夫婦の希望は「仮住まいを避けたい」。そこで臼杵は以下の段取りを提案しました。

✓ 住み替えの段取り

売り先行で進める。まず一戸建ての売却活動を開始。
買主が決まってから住み替え先を本格的に探す。契約から決済まで通常2〜3ヶ月あるため、その間に新居を確保。
引渡し猶予の交渉。買主の了承を得て、決済後1〜2週間の引渡し猶予期間を設ける。
並行して住み替え先の候補をリストアップ。売却活動中から内覧候補を絞り込んでおく。
1

売り出し開始(1月)

3,280万円で売り出し。室見駅徒歩9分、角地、南向き。築28年だが外壁塗装を5年前に実施済みで外観は良好。並行して住み替え先の条件(中央区〜早良区、2LDK、駅徒歩10分以内、2,500万円以下)を整理。

2

3週間目|内覧5件

立地の良さとゆとりある敷地が評価され、反応は上々。30代・40代のファミリー層が中心。臼杵が内覧時に建物の状態(屋根塗装の必要性、設備の更新時期)を正直に説明。

3

5週間目|購入申込み

40代ご夫婦から3,100万円の指値。臼杵がS.M様と協議し、3,150万円で合意。買主のローン審査待ちの間に、住み替え先の内覧を本格化。

4

7週間目|売買契約+新居確定

3,150万円で売買契約締結。引渡しまで約2ヶ月。この間に中央区の築15年・2LDK(63㎡)のマンションを2,280万円で購入申込み。現金購入のためローン審査不要で話が早い。

5

12週間目|新居の引渡し → 引っ越し

先に新居のマンションの引渡しを受け、引っ越し。不用品の処分に2週間かけ、35年分の荷物を整理。お子様にも手伝いに来てもらう。

6

14週間目|一戸建ての決済・引渡し

空き家の状態で引渡し。仮住まいなしで住み替え完了。

資金の結果

一戸建て売却価格

3,150万円

早良区室見エリアの成約事例に基づく適正価格

住み替え全体の収支

一戸建て売却手取り約2,990万円
マンション購入(諸費用込み)△ 約2,440万円
引っ越し・処分費用△ 約65万円

手元に残った余剰資金約485万円

住み替え後、S.M様ご夫婦の手元には約485万円が残りました。屋根の塗装代120万円をかけて築28年の家に住み続けるのか、485万円を手元に残して駅近マンションに移るのか——数字を見比べた結果、感情ではなく合理的に判断できたとおっしゃっていました。

担当者の振り返り

「住み替えのご相談で最も大切なのは、最初に『両方の選択肢を数字で比較する』ことです。多くの方は住み替えのコストばかり気にしますが、住み続けるコストが見えていない。両方を見せると、判断が感情から事実に変わります。S.M様の場合、室見という立地の良さが売却価格を支えてくれたことも幸いでした」

臼杵 昇平

この事例のポイント

① 「住み続ける費用」と「住み替える費用」の両方を数字で比較した。感情論でなく数字で判断できた。② 売り先行+引渡し猶予の段取りで仮住まいを回避。③ 住み替え先を現金購入できたため、ローン審査の不確実性がなかった。④ 建物の状態を正直に開示したことで、買主の信頼を得て交渉がスムーズに進んだ。