物件概要

種別
一戸建て(木造2階建・4LDK・延床102㎡)
所在地
福岡市南区大橋
築年数
築30年
土地面積
52坪(約172㎡)
売却理由
相続(お母様が施設に入所)
担当
蒲池 美鈴

売主 T.K様(60代女性)のケース

T.K様は、お母様が施設に入所されたことをきっかけに、実家の売却を検討されていました。築30年の木造住宅で、外壁の塗装は剥がれ、室内も20年以上手を入れていない状態。「こんな古い家、誰が買うんだろう」というのが率直なお気持ちでした。

まず近くの大手不動産会社に相談したところ、「建物に価値はないので解体して更地にしてから売りましょう。解体費用は約200万円です」と言われたそうです。200万円を先に持ち出す余裕がなく、売却自体を諦めかけていたときに、知人の紹介でBase-upに相談されました。

「解体しなくても売れます」

蒲池はまず物件を訪問し、建物と土地の状態を丁寧に確認しました。そして、こう伝えました。

「確かに建物は築30年なので、建物自体の価値はほぼゼロです。でも、この土地は南接道整形地で52坪。大橋駅から徒歩圏内ということもあり、土地としての価値は十分あります。古家付きのまま売り出して、解体費用は買主様に負担していただく形が一般的です。解体費用分を価格に織り込めば、T.K様が先に200万円を負担する必要はありません」

蒲池 美鈴

T.K様は「解体しないと売れないと思っていた」とおっしゃいました。実際には、古家付きの土地として売却するケースは非常に多いのです。

正直な査定で選択肢を広げる

蒲池が提示した査定額2,480万円。内訳は「土地値2,680万円 − 解体費用見込200万円 = 2,480万円」というシンプルな構造です。

加えて蒲池は、もう一つの選択肢も提示しました。

「売らない」という選択肢も

T.K様のお母様は施設に入所されていますが、ご存命です。居住用の3,000万円特別控除は「住まなくなった日から3年後の年末まで」に売却すれば使えます。今すぐ売る必要がなければ、しばらく空き家のまま保有し、お母様の状況を見ながら判断するのも一つの方法です——蒲池はそうアドバイスしました。

T.K様は検討の結果、固定資産税の負担や空き家管理の手間を考え、「早めに売却する」という決断をされました。

売却の経過

販売活動レポートの作成
1

境界確認・売り出し準備

古い測量図はあったが一部の境界杭が見つからず。蒲池の手配で隣地所有者との境界確認を実施。売り出し前に境界を確定させた。

2

古家付き土地として売り出し

2,580万円で掲載開始(査定額+交渉余地)。「南接道・整形地・52坪」をアピールポイントに、建売業者・個人の注文住宅検討者の両方にアプローチ。

3

3週間目|問い合わせ5件

大橋エリアは住宅需要が旺盛で、反応は早かった。建売業者2社、注文住宅希望の個人3組から問い合わせ。

4

1ヶ月目|購入申込み・交渉

注文住宅希望のご家族から2,400万円の指値。蒲池が交渉し、2,480万円で合意。買主は自身で解体・新築を予定しており、古家の状態は問題にならなかった。

5

2.4ヶ月目|契約・引き渡し完了

境界確定が事前に完了していたためスムーズに進行。売り出しから約75日で引き渡し完了。

成約結果

2,480万円

査定額 2,480万円 → 成約価格 2,480万円
乖離率 0%|売却期間 75日

「解体していたら200万円損していた」

もし最初に相談した大手の提案どおり、先に200万円かけて解体していたらどうなっていたでしょうか。更地にしたことで売り出し価格を上げられる可能性はありますが、解体費用を差し引くと手取りはほぼ同じか、むしろ下がっていた可能性があります。

加えて、解体には1〜2ヶ月かかります。その分、売却スタートが遅れ、固定資産税も住宅用地の軽減措置が外れて跳ね上がるリスクがありました。

「解体しないと売れないと思い込んでいたので、蒲池さんの提案は目からウロコでした。境界確認も全部手配してくれて、私はほとんど何もせずに済みました。母が住んでいた家を手放すのは寂しかったですが、良いご家族に買っていただけて安心しています」

T.K様(60代)
蒲池 美鈴
蒲池 美鈴 不動産コンサルタント|土地・一戸建てチーム
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※ 本事例はお客様のプライバシー保護のため、物件所在地・価格等の一部を変更して掲載しています。事例の構成・経緯は実際の取引に基づいています。