物件概要
- 種別
- 一戸建て(木造2階建・3LDK・延床89㎡)
- 所在地
- 福岡市東区香椎
- 築年数
- 築35年
- 土地面積
- 45坪(約149㎡)
- 売却理由
- 相続(父逝去・3年間空き家)
- 担当
- 蒲池 美鈴
売主 Y.N様(50代男性)のケース
Y.N様のお父様が亡くなったのは3年前。福岡市東区の実家はY.N様が相続しましたが、ご自身は大阪に住んでおり、仕事が忙しいこともあって「いつか片付けよう」と思いながら3年が過ぎていました。
転機は、近所の方から「庭の木が隣の敷地にはみ出している」「落ち葉がひどい」と連絡が来たことでした。さらに、税理士から「3,000万円特別控除の期限が迫っていますよ」と指摘され、慌ててBase-upに相談されました。
3年間の放置で起きていたこと
蒲池が現地を確認したところ、3年間の空き家状態で以下の問題が発生していました。
3年間で発生していた維持コスト(概算)
- 固定資産税(3年分)
- 約42万円
- 火災保険料(3年分)
- 約12万円
- 水道基本料金(3年分)
- 約7万円
- 草刈り・清掃(年1回×3年)
- 約15万円
- 合計
- 約76万円
お金だけではありません。建物の状態も悪化していました。雨樋が外れて外壁に水が回り、一部に雨染みが発生。室内はカビ臭が充満し、2階の一部で天井にシミがありました。庭は雑草が腰の高さまで伸び、植木は隣家にまで枝が伸びている状態でした。
迫る期限:3,000万円特別控除
「被相続人の居住用財産の3,000万円特別控除」は、相続開始から3年を経過する日の属する12月31日までに売却する必要があります。Y.N様の場合、この期限まで残り約7ヶ月。売却活動の時間は限られていました。
蒲池の提案 —— 「まだ間に合います」
「正直に申し上げると、もう半年遅ければ控除の適用が難しかったかもしれません。でも、今なら間に合います。3年分の維持費がかかったのは事実ですが、3,000万円控除が使えれば数百万円単位の節税になります。まずは建物と庭を最低限整えて、すぐに売り出しましょう」
蒲池 美鈴蒲池が提案した売却プランは以下の通りです。
ステップ1:応急対応(2週間)——庭の草刈り・植木の剪定、室内の換気と簡易清掃、雨樋の修繕。最低限の費用で「見せられる状態」にする。
ステップ2:古家付き土地として売り出す——建物の価値はほぼゼロですが、東区香椎は利便性の高いエリアです。土地値で十分に価値があるため、解体せずに古家付きで売り出す方針をとりました。
ステップ3:期限を逆算してスケジュール管理——控除の期限から逆算し、「売買契約は遅くとも○月○日まで」「引渡しは○月末まで」と具体的なスケジュールを設定しました。
大阪在住の売主に代わって
Y.N様は大阪在住のため、福岡に何度も来ることができません。蒲池はY.N様に代わって以下を対応しました。
現地の状態を写真・動画で報告——草刈り前後の比較写真、室内の状態、周辺環境の動画をLINEで共有。Y.N様が現地に来なくても状況を把握できるようにしました。
近隣への挨拶——3年間ご迷惑をおかけした近隣の方に、蒲池が売主の代理として挨拶。「売却活動を始める」ことを伝え、関係を修復しました。
内覧対応・契約手続き——Y.N様は売買契約と決済の2回だけ福岡に来られました。それ以外の内覧対応、価格交渉、書類準備はすべて蒲池が対応しました。
遠方オーナーの空き家売却
空き家の売却では、売主様が遠方にお住まいのケースが非常に多いです。Base-upでは現地対応から契約手続きまで一貫してサポートしており、「何度も福岡に来なくていい」体制を整えています。
売却結果
成約価格
1,880万円
査定額1,800〜2,000万円 | 売却期間 82日
古家付き土地として1,980万円で売り出し、3週間で3件の問い合わせがありました。うち1件は建売業者、2件は個人のお客様です。個人のお客様の1組が「更地にして注文住宅を建てたい」という方で、1,880万円にて合意。売り出しから82日で成約に至りました。
控除期限には3ヶ月以上の余裕をもって引渡しを完了できました。
3,000万円控除の効果
| 項目 | 控除あり | 控除なし |
|---|---|---|
| 成約価格 | 1,880万円 | 1,880万円 |
| 取得費(概算5%) | ▲94万円 | ▲94万円 |
| 諸費用 | ▲約100万円 | ▲約100万円 |
| 譲渡所得 | 約1,686万円 | 約1,686万円 |
| 3,000万円控除 | ▲1,686万円 | 適用不可 |
| 課税対象額 | 0円 | 約1,686万円 |
| 譲渡所得税・住民税 | 0円 | 約343万円長期譲渡所得 約20.315% |
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控除が適用できたことで、約343万円の税金を節約できました。もし期限を過ぎていたら、この金額がそのまま税負担になっていたことになります。
売却の流れ
ご相談(電話・オンライン)
大阪在住のY.N様から電話で相談。物件の概要と控除期限のヒアリング。
現地確認・査定(1週間)
蒲池が現地を訪問。建物・庭・近隣の状態を確認し、写真・動画をY.N様に共有。査定額1,800〜2,000万円を提示。
応急対応(2週間)
草刈り・剪定・雨樋修繕・室内清掃を実施。近隣への挨拶も蒲池が代行。費用は約18万円。
販売活動・成約(82日)
古家付き土地として1,980万円で売り出し。3週間で3件問い合わせ、82日で1,880万円にて成約。
決済・引渡し
Y.N様が福岡に来られ決済。所有権移転完了。3,000万円特別控除の期限にも余裕をもって完了。
Y.N様からのお言葉
「正直、3年も放置したことを後悔しています。維持費だけで76万円も使っていたんですから。でも蒲池さんに『まだ間に合います』と言ってもらえたときは本当にほっとしました。大阪にいながらほとんどお任せできたのも助かりました。もっと早く相談していればよかったです」
Y.N様(50代男性・大阪在住)蒲池のコメント
空き家の売却は「いつかやろう」と思いながら、つい後回しにしがちです。その間も維持費はかかり続け、建物の劣化が進み、税制優遇の期限も近づいてきます。Y.N様は期限ギリギリでしたが間に合いました。「今すぐ売る」でなくても、まず現状を把握しておくだけで、選択肢が広がります。

