不動産売却は、どの会社に任せるかで結果が大きく変わります。しかし、「何を基準に選べばいいかわからない」という方がほとんどです。この記事では、不動産会社を見極めるための10のチェックリストを提供します。査定の依頼前から契約後まで、各段階で確認してください。

チェックリストの全体像

10のチェックリストは、売却プロセスの3つの段階に分かれています。

段階チェック項目
査定段階(依頼〜査定報告)① 査定額に具体的な根拠があるか
② デメリットも正直に説明するか
③ 売却戦略の提案があるか
④ 質問への回答が的確か
契約段階(媒介契約締結時)⑤ 契約内容を丁寧に説明するか
⑥ レインズ登録を約束するか
⑦ 活動報告の具体的な方法を提示するか
販売活動中⑧ 報告が定期的・具体的か
⑨ 値下げ提案に合理的な根拠があるか
⑩ 買主からの問い合わせ状況を共有するか

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査定段階で確認する4つのポイント

チェック①:査定額に具体的な根拠があるか

「この価格で売れます」ではなく、「近隣の○○マンションが○月に○○万円で成約しており、御物件は階数・向きの違いで○%加減して算出しました」のように、具体的な比較事例と計算根拠を示せるかを確認します。

査定額に差が出る理由を理解したうえで、各社の根拠を比較してください。

チェック②:デメリットも正直に説明するか

「この物件は素晴らしいです」だけでなく、「築年数から見て○○は弱点になりますが、○○で補えます」のように、不利な情報も隠さず伝えてくれるかが重要です。デメリットを伝えない営業マンは、売主に都合の良い情報だけを選んでいる可能性があります。

チェック③:売却戦略の提案があるか

レインズに登録してポータルサイトに掲載します」は最低限の活動です。それに加えて、ターゲットとする購入者層・広告の出し方・内覧時の見せ方・価格変更のタイミングなど、物件に合わせた具体的な戦略を提案してくれるかを見てください。

チェック④:質問への回答が的確か

査定の場で気になることを質問してみてください。たとえば:

・ 「この物件が3か月で売れなかった場合、どうしますか?」

・ 「売り出し価格と成約価格にはどのくらいの差が出ますか?」

詳しくは「売り出し価格の決め方」をご覧ください。

・ 「囲い込みはしませんか?」

詳しくは「囲い込みの実態」をご覧ください。

これらの質問に対して、曖昧にせず、具体的な回答をしてくれるかを確認します。

契約段階で確認する3つのポイント

チェック⑤:契約内容を丁寧に説明するか

媒介契約の種類(一般・専任・専属専任)のメリット・デメリットを説明し、売主の状況に合った契約形態を提案してくれるかを確認します。一方的に専任を勧める会社は、その理由を確認してください。

チェック⑥:レインズ登録を約束するか

専任・専属専任媒介ではレインズへの登録義務がありますが、一般媒介では義務がありません。どの契約形態であっても、「レインズに登録して公開します」と明言してくれる会社を選びましょう。

チェック⑦:活動報告の具体的な方法を提示するか

「2週間に1回報告します」だけでなく、報告の手段(メール・電話・書面)と内容(問い合わせ数・内覧数・ポータルの閲覧数等)を具体的に示してくれるかを確認します。

販売活動中に確認する3つのポイント

チェック⑧:報告が定期的・具体的か

契約時の約束どおりに報告が来ているか、内容が具体的か(単に「反響なし」ではなく、何件の問い合わせがあり、内覧は何件で、反応はどうだったかが書かれているか)を確認します。

詳しくは「内覧のポイント」をご覧ください。

チェック⑨:値下げ提案に合理的な根拠があるか

「そろそろ値下げしましょう」と言われた場合、その理由を具体的に聞いてください。「問い合わせが○件あったが、価格がネックで内覧に至らなかった」「同じエリアで○○万円の競合物件が出た」のように、データに基づく説明があるべきです。

チェック⑩:買主からの問い合わせ状況を共有するか

内覧の申し込みがあったか、購入検討者からどのようなフィードバックがあったかを共有してくれるかを確認します。この情報は、売却戦略の見直しに不可欠です。

チェックリストの使い方

10項目すべてが完璧な会社を見つけるのは難しいかもしれません。しかし、最低でも①②③⑥の4項目を満たす会社を選ぶことをお勧めします。

査定時に①〜④をチェックし、契約前に⑤〜⑦を確認、販売開始後に⑧〜⑩を継続的にモニタリングする——このサイクルで、不動産会社の実力と姿勢を見極めることができます。

チェックシートを印刷して持参

査定の面談時に、このチェックリストを印刷して手元に置いておくと、確認漏れを防げます。営業マンに「チェックリストを持ってくる売主」と思われるのは、むしろプラスです。真剣に売却を考えていることが伝わります。

すべてを満たす会社がない場合

チェックリストの結果、どの会社も完璧ではない場合は、「最も重要な項目で高評価だった会社」を選んでください。

多くの売主にとって最も重要なのは、①査定額の根拠と②デメリットの正直な説明です。この2点が信頼できる会社であれば、他の項目は契約後のコミュニケーションで補える場合が多いです。

逆に、査定額の根拠が曖昧で、デメリットを一切伝えない会社は、他の項目が良くても避けるべきです。

よくある質問

Q. このチェックリストを営業マンに見せてもいいですか?

はい、むしろ見せることをお勧めします。真剣に売却を考えている売主に対して、誠実な営業マンは丁寧に対応します。チェックリストを見て態度が変わるような営業マンは、信頼に値しません。

Q. チェック項目を満たしていた会社でも、途中で対応が悪くなることはありますか?

あり得ます。特に、契約獲得時は丁寧だったのに、契約後に放置されるケースがあります。⑧〜⑩の「販売活動中のチェック」を継続的に行い、問題があれば早めに指摘してください。

Q. 査定の段階で囲い込みをしないか確認する方法はありますか?

「レインズのステータスを定期的に見せてもらえますか?」と質問してください。快く応じる会社は囲い込みの心配が少ないです。渋る会社は要注意です。

詳しくは「レインズ(REINS)の仕組み」をご覧ください。

「このチェックリストは、私たちBase-upにも厳しい基準です。しかし、すべての項目で売主の期待に応えることが、私たちの仕事だと考えています。ぜひチェックリストを手に、査定にお越しください。」

Base-up 久保 塁