東区3エリア、売却の現実
千早 → 売りやすい
東区で最も流動性が高い。ダブルアクセス+再開発の実需が厚く、適正価格なら2〜3ヶ月で決まる。東区で唯一「強気の価格設定でも勝負できる」エリア。
香椎 → 二極化
管理が良いマンションは売れる。管理が悪いマンションは売れない。戸建ては建替え需要の土地値が下支えするが、建物の残存価値はほぼゼロ。「物件の個別条件」がすべて。
照葉 → 条件次第で長引く
新築分譲が続く限り、中古は常に価格競争にさらされる。「子育て環境」で買う人しかいないので、ターゲットを外すと長期化する。新築の8割以下の価格設定が現実的。
福岡市7区のなかで最も人口が多い東区。千早の再開発、香椎の歴史ある住宅街、そしてアイランドシティ照葉の新しいまちづくり——。エリアごとに性格が大きく異なるのが東区の特徴です。
この記事では、東区で不動産の売却を検討している方に向けて、エリアごとの売却事情と「売りやすい物件・長引きやすい物件」の違いを整理します。
この記事の内容
東区の地価概況
東区 住宅地 平均変動率(2025年)
+4.8%
商業地は+5.2%|千早駅周辺が上昇を牽引
東区全体の住宅地は前年比+4.8%。福岡市平均(+5.8%)をやや下回りますが、千早エリアに限れば+7%超と中央区・博多区に匹敵する上昇率です。エリアによる差が大きいのが東区の特徴です。
| 年 | 住宅地 | 商業地 |
|---|---|---|
| 2021年 | +2.1% | +2.8% |
| 2022年 | +3.5% | +4.1% |
| 2023年 | +4.9% | +5.8% |
| 2024年 | +4.6% | +5.0% |
| 2025年 | +4.8% | +5.2% |
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千早エリア — 再開発で変わった街
住宅地㎡単価
18〜26万円
主な取引
マンション・一戸建て
JR千早駅と西鉄千早駅のダブルアクセスが最大の強み。駅前にはなみきスクエアや商業施設が集積し、博多駅までJRで約10分というアクセスの良さから、ファミリー層の需要が安定しています。かつての工業地帯から一変し、東区を代表する人気エリアに成長しました。
千早は2000年代の区画整理事業を経て、東区のなかでも最も大きく変貌したエリアです。新築マンションの供給が続いたことで街全体が若返り、現在は築10〜15年の中古マンションが売却市場の中心になっています。
特筆すべきは、博多駅・天神へのアクセスと価格帯のバランスの良さです。中央区や博多区では手が届かないファミリー層にとって、千早は「都心に近くて手が届く」選択肢。この実需の厚みが、中古物件の売却を下支えしています。
香椎・香椎浜エリア
住宅地㎡単価
14〜20万円
主な取引
一戸建て・マンション・土地
東区の副都心として古くから栄えてきた香椎。JR香椎駅周辺の高架化事業が進み、駅前の利便性が向上しつつあります。戸建てとマンションが混在するエリアで、築古の一戸建ての建替え需要も見られます。
住宅地㎡単価
12〜17万円
主な取引
マンション・一戸建て
1980年代の埋立住宅地として開発された香椎浜。大規模マンションと戸建てが計画的に配置されています。築30年以上の物件が多く、建替え・住み替え期を迎えたオーナーからの売却相談が増えているエリアです。
香椎エリアは「歴史と変化が同居する街」です。昔ながらの住宅街としての安定感がある一方、JR駅の高架化事業や周辺道路の整備が進むことで、今後の利便性向上にも期待が持てます。
香椎浜の築古マンション
香椎浜エリアの大規模マンションは築30〜40年のものが多く、大規模修繕の実施状況や修繕積立金の積立状況が売却価格に大きく影響します。管理組合の運営状態が良好なマンションは根強い需要がありますが、管理が行き届いていない場合は早めの対策が重要です。
アイランドシティ照葉
住宅地㎡単価
16〜23万円
主な取引
マンション・一戸建て
人工島に計画的に開発された新しい街。照葉スパリゾート、照葉小中学校、大型商業施設などが整備され、子育て世帯を中心に人口が増加しています。新築分譲が続いているため、中古売却時には新築との価格競争を意識する必要があります。
照葉は福岡市のなかでも独特のポジションにある街です。海に囲まれた環境、計画的に配置された公園や学校、整然とした街並み——。「子育て環境の良さ」で照葉を選ぶ方が多いのが特徴で、この点が売却時のアピールポイントになります。
一方で、交通アクセスはバス中心で、都心部への通勤には一定の時間がかかります。また、新築分譲がまだ続いているため、中古物件は新築価格と比較されやすい点に注意が必要です。適正な価格設定ができれば、照葉の「暮らしやすさ」を評価する買い手は確実にいます。
箱崎・馬出・名島・和白エリア
住宅地㎡単価
16〜22万円
主な取引
マンション・土地
九大箱崎キャンパス跡地の大規模再開発が進行中。地下鉄箱崎線の利便性に加え、再開発による周辺環境の変化が期待されています。九大跡地の開発進捗に伴い、今後の地価上昇が見込まれるエリアです。
住宅地㎡単価
8〜14万円
主な取引
一戸建て・土地
東区の東端に位置し、西鉄貝塚線沿線の閑静な住宅街。地価は区内で最も手頃で、広い敷地の一戸建てが中心です。新宮町との境界に近く、学校区や生活圏を重視する買い手への訴求がポイントになります。
箱崎エリアは九州大学箱崎キャンパス跡地の再開発が最大のトピックです。約50ヘクタールの広大な土地の活用計画が進んでおり、この開発が周辺の不動産市場に影響を与えることは間違いありません。再開発の効果が価格に織り込まれるタイミングを見極めることが重要です。
東区で売却が長引きやすい物件
東区は買い手が多いエリアですが、以下のような物件は売却期間が平均より長引く傾向があります。
売却が長引きやすい物件パターン
東区の物件、
今いくらで売れる?
千早・香椎・照葉——エリアごとに売れる価格帯はまったく違います。
近隣の成約事例を踏まえた正確な査定をお出しします。
東区でやってはいけない価格設定
千早のマンションを「中央区並み」で出す
千早は確かに人気ですが、買い手は中央区や博多区と比較検討しています。千早の㎡単価が中央区の8割を超えると「だったら中央区にする」と判断される。千早は「都心より少し安い」から選ばれるエリアだという本質を忘れないでください。
香椎浜のマンションを「千早相場」で出す
同じ東区でも千早と香椎浜の㎡単価には1.5倍以上の差があります。香椎浜のマンションに千早の相場感を持ち込むと、半年経っても問い合わせゼロということが起きます。特に築30年超で管理費・修繕積立金が高い物件は要注意。
照葉の中古を「新築の9割」で出す
照葉は今も新築分譲が続いています。中古が新築の9割の価格なら、買い手は迷わず新築を選びます。照葉で中古が売れる価格帯は、新築の7〜8割が現実。ここを受け入れられるかどうかが成否の分かれ目です。
和白の広い土地を「坪単価×総面積」で出す
50坪超の土地は総額が高くなり、買い手の絶対数が激減します。分筆して30坪×2区画にした方が、坪単価は下がっても手取り総額は上がるケースが多い。「広い土地=高く売れる」は東区南部では通用しません。
物件種別ごとのポイント
マンション — 千早・箱崎が中心
東区のマンション売却は千早エリアが最も動きやすく、博多駅・天神へのアクセスの良さがファミリー層に評価されています。香椎浜の築古マンションは管理状態次第で評価が大きく分かれるため、管理組合の資料を事前に整理しておくことが重要です。
一戸建て — エリアによる価格差が大きい
千早・香椎駅周辺の一戸建ては20〜30万円/㎡の取引がありますが、和白・三苫方面では8〜14万円/㎡まで下がります。一戸建ての場合、建物の状態に加えて敷地の形状・接道状況・境界確定の有無が査定額に大きく影響します。
土地 — 建替え需要と分筆の可能性
東区は敷地面積が比較的広い物件が多く、分筆して2区画で売却した方が総額が高くなるケースもあります。ただし分筆には測量費用がかかるため、費用対効果を含めた判断が必要です。Base-upでは分筆の可否を含めて最適な売却方法をご提案しています。
東区で売却を検討する方へ
東区は福岡市で最も人口が多い区であり、それだけ「買いたい人」も多いエリアです。ただし、千早と和白では市場環境がまったく異なります。ご自身の物件がどのエリア・どの市場に属しているかを正しく把握することが、満足のいく売却への第一歩です。
「東区は広いので、エリアごとに買い手の層がまったく違います。千早ならファミリー向けマンション、和白なら広い敷地の一戸建て——。物件に合った買い手層を見極めて、そこに的確に届ける。これが東区の売却で最も大切なことです」
Base-up 蒲池 美鈴東区の売却ならBase-upへ
Base-upは東区の一戸建て・土地の取引にも豊富な実績があります。千早の再開発エリアから和白の住宅街まで、エリアの特性を踏まえた正確な査定をお出しします。売却するか決まっていなくても、ご相談いただけます。
