買取は安い」「仲介は高く売れる」——半分正しくて、半分間違いです。買取と仲介では価格だけでなく、スピード・手間・確実性がまるで違います。あなたの状況次第で、買取の方が「手取り」で得するケースもあります。この記事を読んで、どちらが自分に合うか判断してください。

この記事では、買取と仲介の違いを7つの視点で比較し、それぞれに向いているケースを整理します。

買取と仲介、何が違うのか

仲介とは、不動産会社が売主と買主の間に入り、一般の買い手を探して売却する方法です。不動産会社は「仲介者」であり、物件を購入するのは第三者(個人の買い手)です。

買取とは、不動産会社が直接、売主から物件を購入する方法です。不動産会社自身が「買い手」になります。

仲介

売主 → 個人

不動産会社が間を取り持つ

買取

売主 → 会社

不動産会社が直接購入

この構造の違いが、価格・スピード・手間・確実性のすべてに影響します。

不動産会社の比較検討

7つの視点で徹底比較

比較項目仲介買取
売却価格市場相場どおり100%を目指せる相場の70〜85%再販コスト分が差し引かれる
売却期間平均3〜6ヶ月買い手が見つかるまで待つ最短1〜2週間査定→合意→契約で完了
仲介手数料売却価格×3%+6万円+税3,000万円で約105万円原則不要不動産会社が直接購入のため
確実性買い手が見つかる保証なしローン審査落ちで白紙もある高い会社が購入を決めれば確定
内覧対応複数回の内覧が必要生活しながらの対応は負担大不要 or 1回不動産会社の査定のみ
契約不適合責任原則あり売却後の不具合に責任を負う免除されることが多いプロが購入するため
周囲への秘匿性広告掲載が必要チラシ・ネットに物件情報が出る非公開で売却可能広告不要のため近隣に知られにくい

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買取が向いているケース

以下に当てはまる方は、買取を検討する価値があります。

急いでいる — 転勤・離婚・ローン返済・相続の期限など、売却に期限がある場合
物件に問題がある — 築古・雨漏り・シロアリ被害・旧耐震・事故物件など、仲介では買い手がつきにくい物件
売却を知られたくない — 離婚や借金など、近隣に売却の事実を知られたくない事情がある場合
内覧対応が難しい — 遠方に住んでいる、入居中で生活しながらの対応が負担になる場合
売却後のトラブルを避けたい契約不適合責任を負いたくない場合(特に築古物件)
確実に売りたい — 次の住居の購入がすでに決まっているなど、売れないリスクを取れない場合

仲介が向いているケース

時間に余裕がある — 半年〜1年かけてでも、できるだけ高く売りたい場合
物件の条件が良い — 駅近・築浅・人気エリアなど、一般の買い手からの需要が高い物件
相場通りの価格で売りたい — 15〜30%の価格差は譲れない場合
住み替え資金を最大化したい — 次の住居の頭金にできるだけ多く充てたい場合

判断のポイント

「高く売りたい」なら仲介、「早く・確実に売りたい」なら買取——。これが基本的な判断軸です。ただし現実には「できれば高く、でもある程度早く」というケースがほとんどです。その場合は、まず仲介で売り出し、期限までに売れなければ買取に切り替える「買取保証」が有効な選択肢になります。

買取価格はなぜ安くなるのか

買取価格が市場相場の70〜85%になるのは、不動産会社が「ボッている」わけではありません。買取会社は購入後に以下のコストを負担するため、その分を差し引いた価格で購入する必要があります。

コスト項目目安
リフォーム・リノベーション費用再販するために必要な改修100〜500万円
再販時の仲介手数料次の買い手への売却にかかる費用売却価格の3%+6万円
登記費用・不動産取得税購入に伴う税金・手続き費用50〜100万円
保有期間中の固定資産税等再販までの維持コスト月2〜5万円
売れ残りリスク想定通りに再販できないリスクの引当
事業利益会社の運営・人件費を含む

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たとえば3,000万円で再販する物件であれば、リフォーム300万円、再販手数料105万円、税金等70万円、固定資産税3ヶ月分で10万円——これだけで485万円のコストになります。さらに事業利益とリスクを加味すると、買取価格は2,100〜2,500万円(70〜83%)が合理的な水準です。

買取保証という選択肢

「仲介で高く売りたいが、売れ残るリスクは取りたくない」——そんな方には買取保証という仕組みがあります。

買取保証とは、まず仲介で一定期間(通常2〜3ヶ月)売却活動を行い、期間内に売れなかった場合に、あらかじめ合意した価格で不動産会社が買い取るという仕組みです。

買取保証のメリット

「高値を狙える期間」と「確実に売れる安心感」の両方を得られます。住み替え先の購入が決まっている場合や、相続税の納付期限がある場合など、「期限はあるが、できるだけ高く売りたい」状況に最適です。

買取保証の注意点

買取保証を付けられるのは一部の不動産会社のみで、すべての物件が対象になるわけではありません。また「保証価格(買取時の価格)」は仲介での売り出し価格より低く設定されるのが通常です。保証価格を事前に確認し、その金額で売れた場合にも資金計画に問題がないか確認しておきましょう。

よくある誤解と注意点

誤解①「買取は損する」

確かに価格は下がりますが、仲介手数料がかからない分、実質的な差は縮まります。3,000万円の物件で比較すると、仲介の手取りは約2,895万円(手数料約105万円差引後)、買取は約2,400万円(80%想定)。差額は約495万円ですが、仲介で3ヶ月以上かけて対応する手間や契約不適合責任のリスクを金銭換算すると、この差が「損」とは言い切れないケースもあります。

誤解②「仲介ならすぐ売れる」

仲介でも売却に6ヶ月以上かかることは珍しくありません。特に築古物件や駅から遠い物件、価格が相場より高く設定された物件は長期化しやすいです。売り出しから時間が経つと「売れ残り物件」という印象を持たれ、価格を下げても買い手がつきにくくなる悪循環に陥ることもあります。

誤解③「買取会社はどこも同じ」

買取価格は会社によって大きく異なります。自社でリノベーションして再販する会社と、別の買取会社に転売するだけのブローカーでは、買取価格に差が出ます。複数社の買取査定を比較することが重要です。

こんな営業には注意

「まず買取価格をお伝えしたうえで、それより高く売れる可能性を仲介で探りましょう」という提案は良心的です。一方、「当社にしか買取はできません」「今日中に決めてください」といった圧力は要注意です。買取は売主のペースで進められるものであり、急かされる理由はありません。

Base-upのアプローチ

Base-upは仲介も買取も行える会社です。最初から「仲介」か「買取」かを決める必要はありません。

私たちの査定では、仲介想定価格と買取想定価格の両方をお出しします。そのうえで、お客様の状況(期限の有無、資金計画、物件の状態)に応じて最適な方法をご提案します。

また、自社で買取を行いますが、より高い条件の買取会社があればそちらをご紹介することもあります。売主にとって最も有利な選択肢を一緒に考えることが、私たちの役割です。