不動産会社に相談に行ったのに、「今は売らない方がいいかもしれません」と言われたら、どう思うでしょうか。
驚く方がほとんどだと思います。不動産会社は売買が成立して初めて仲介手数料を受け取れるビジネスです。「売らないでください」は、自らの収益を手放す言葉。普通は言いません。
でも、Base-upは言います。
それは善意でも、きれいごとでもありません。私たちなりの、合理的な理由があります。
ケース① 「売らなくてよかった」と言われた話
Episode
博多区・60代ご夫婦 — 施設入所に備えて
ご夫婦からの相談内容は「将来の施設入所に備えて、今のうちに自宅を売却したい」というものでした。お子様は県外在住で、空き家になるリスクを心配されていたのです。
査定を行い、物件の状態や周辺相場を確認しました。その上で、私たちがお伝えしたのは次のような内容でした。
「お二人ともお元気で、施設入所の具体的な時期が決まっていない今、急いで売却する必要はないと思います。ご自宅はしっかりした造りで、5年後でも大きな値崩れは考えにくいエリアです。むしろ今売却すると、仮住まいの家賃が発生しますし、住み慣れた環境を手放すことの精神的な負担も小さくありません」
担当スタッフ結果、ご夫婦は売却を見送られました。「相談してみてよかった。どこに相談しても"売りましょう"と言われると思っていた」と、安堵した表情でおっしゃっていたのが印象に残っています。
ケース② 「売却を止められた」が、半年後に戻ってきた話
Episode
中央区・40代男性 — 住宅ローンの負担
「住宅ローンの返済がきつくなってきたので、マンションを売却したい」というご相談。査定の結果、売却してローンを完済できる見込みはありました。
しかし、詳しくお話を伺うと、ローンの負担が重い原因は一時的な収入減であり、翌年には回復の見込みがあることがわかりました。
「今の状況が一時的なものであれば、売却ではなく金融機関への返済条件の見直し相談が先かもしれません。売却は最後の手段にして、まずは他の選択肢を検討しませんか。条件変更が通れば、このマンションに住み続けることができます」
担当スタッフこのお客様も、その場では売却を見送られました。
そして半年後。金融機関との交渉がうまくいき返済は安定。しかし、お子様の進学を機にもう少し広い物件への住み替えを検討されることになり、あらためてBase-upにご連絡をくださいました。
「あの時売らなくてよかった。焦って売っていたら、安い価格で手放していたと思う。今度は前向きな理由で売却できる」。そうおっしゃっていました。
なぜ、他の不動産会社はこれができないのか
「売らない提案」をする不動産会社が少ない理由は、ビジネスモデルの構造にあります。
一般的な不動産仲介の構造
多くの不動産会社は、売主と買主の両方から仲介手数料を受け取る「両手仲介」を目指します。1件の取引で手数料を2倍にできるため、経営的に合理的な行動です。
一般的な仲介会社(両手仲介)
1社が双方の代理人を務める。
売主は「高く売りたい」、買主は「安く買いたい」——
利益相反が生じる構造。
Base-up(囲い込みしない)
Base-upは売主の利益を最優先にする。
囲い込みをせず情報をオープンにすることで
最善の条件を引き出す。
両手仲介のモデルでは、「売らない」という選択肢を提案するインセンティブがありません。売らなければ、売主からも買主からも手数料を受け取れないからです。むしろ「とにかく売らせる」ことが、会社の利益になります。
さらに言えば、高めの査定額を提示して媒介契約を取り、あとから値下げを提案するという手法が横行している理由もここにあります。最初から売却ありきで契約を取ることが目的化してしまうのです。
売主の利益を最優先にするからできること
Base-upは、売主の利益を最優先に考える不動産会社です。囲い込みを一切行わず、物件情報を広くオープンにすることで、売主にとって最善の結果を追求する立場をとっています。
売主の利益を最大化するために「売らない」が最善なら、私たちは迷わずそう提案します。短期的には手数料を失いますが、長期的には「正直に向き合ってくれた」という信頼が残ります。
実際、前述のケース②のように、売却を見送ったお客様が後日あらためてご依頼くださるケースは少なくありません。紹介でお客様をご紹介いただくこともあります。
「正直」は、覚悟の言葉
正直であることは、優しいことではありません。
「3,400万円では売れません。3,180万円が適正です」と伝えるのは、お客様を落胆させるかもしれない。「今は売らない方がいい」と伝えるのは、目の前の売上を手放すことになる。どちらも、言う側にとって楽な選択ではありません。
それでも言うのは、「あの時ちゃんと言ってくれていれば」と後悔する人をゼロにしたいからです。
不動産は、多くの方にとって人生で最も大きな資産です。その売却判断を、不動産会社の都合で歪めてはいけない。私たちはそう考えています。
「不動産会社は、お客様の人生の分岐点に立ち会う仕事です。その場面で嘘をついたり、都合の悪いことを隠したりすることは、私にはできません。正直に伝えて、お客様自身が納得して判断できる。その状態をつくることが、私たちの仕事だと思っています」
Base-up 代表 久保「相談したら売らされる」は、もう終わりにしたい
不動産会社への相談を躊躇する方の多くが、「相談したら売ることを前提に話が進んでしまうのでは」という不安を抱えています。
Base-upでは、相談=売却ではありません。
査定をしたからといって、売却を強要することはありません。むしろ、査定は「判断するための情報」を手に入れる行為です。情報を持った上で「売らない」と決めることも、立派な判断です。
売るべきか、売らないべきか。今なのか、もう少し先なのか。正直な情報をもとに、ご自身で納得して決めていただく。それが、Base-upの不動産売却です。
この記事のまとめ
Base-upが「売らない提案」をするのは、善意でも、きれいごとでもなく、売主の利益を最優先にする姿勢だからこそできる合理的な判断です。囲い込みをせず、正直に向き合う姿勢があるからこそ、「売らない」が最善なら迷わず伝えられます。
